Villagers
村の住人たちのこと
地球と異世界との間に存在するthe country。
そんな謎多きこの村には、ヒトには見えない何かが住んでいるという。
01.
Wood
種族:ワーク族
誰かの手帳「村の観察日記」より
推定 680歳 。身長は 50cmくらい。
民族のような、職人のような、この世界ではあまり見たことがない衣服を纏い、
胸には彼の母が作ったというアクセサリーを付けている。
アイディアがあふれ出し、じっとしていられない性格。いつも何かを作っているようだ。
彼の父が残した不思議な本をいつも背負っている。
本の中には様々なモノヅクリの方法が書かれているようなのだが、この村には手に入る材料が少ない為、今後は錬金術で材料作りを予定しているようだ。
彼が本に話しかけると、その本は情報を吸収した。
驚くことに、彼は作りたいものを想像すると、本に設計図が浮かび上がるというのだ。
・・・しかし情報不足だと設計図が途中までしか浮かび上がらないらしい。
今までの本の所有者の作った設計図がすべて載っているそうなのだが、
中には途中までのものや、封印されているページもあった。
村では建物や家具を作り、たまに畑を耕しているが、なぜだか気持ち悪い物ばかりができてしまっている。
実は昔住んでいた森の場所への行き方を密かに調べているようだが・・・
もう少し彼と仲良くなったら、もっと色々教えてくれるだろうか?
Y15.5.5. at the green heaven
02.
Puri
種族:???
誰かの手帳「村の観察日記」より
彼の故郷である白い森に生息する不思議な生き物。
彼曰く、ふわふわと空中を漂っているのをよく見かけていたそうだ。
ある旅人が何処からか連れて来たので、出所は不明。
半透明の体の中心には不思議なコアが見えていて、まるでニューロン細胞のような形、息づくように強弱をするそうだ。(じっとみていると少々気持ちが悪いとのこと。)
中心の光の球は、まるで会話をしているようにチラチラと明るさが変わるようだ。
ウッドに物心がついた頃、なぜかずっと側にいる1匹のピューリの存在に気づいた。
そのピューリは、他のピューリたちよりも少しだけ成長しているように、何かが違ったようである。
なんと、ウッド自身のアイディアや興味、好奇心を食べるのだと父の手紙から後に知ったそうだ。
実はこのピューリ、今は別のものに進化を遂げているというのだが、、、。
Y15.5.9. at the white forest
03.
Color
種族:ハート族
誰かの手帳「村の観察日記」より
ある旅人が連れて来たピューリの中から出て来た妖精。身長は10cm位。
無邪気な性格でいつも森を飛び回っている。動物や虫達と仲が良い。
woodの仕事の邪魔をして、たまにヘンテコな物が出来上がってしまう。
魔法のようなチカラを使い、日々不思議な玉を作っている。
たまに木々や風と話しをしている様で、一人で怒ったり笑ったり泣いたりしている。
村長の帽子がお気に入りで、鳥達と一緒に帽子を取ってしまい。木の上で帽子に入って昼寝をしている。
ニンゲンに興味深々で、よく観察している様だ。
どこかwoodの母親の雰囲気を感じ、母親の名前を付けた。
Y15.5.17. at the white forest
04.
Wood's house
誰かの手帳「村の観察日記」より
ウッドとカラーの家。
本に設計図を描いてもらい、石を切り抜いて作った家だという。
ヘンテコな形の石。氷山の一角のように、地上に出ている石はちょっとだけ。
土の中では巨大な石になっている。
地上に出ているのは玄関。地下には、生活空間や作業場が広がっているそうだ。
この家のカギは、この森に住んでいる「カギ鳥」という口ばしが鍵の形をした鳥のカギを使うようだが、、、人間には近づかないので私はまだ出会えたことがない。
不思議な事に建設中に、ある部屋がすでにあったとかなかったとか。
Y15.5.17. at the white forest
05.
Wood's house *inside
誰かの手帳「村の観察日記」より
ウッドとカラーの家の中。
迷い込んだ森の中にひょっこり出ていた岩を利用して作ったといっていたが、
地上に出ているスペースは休憩場としてのスペースなようで、
地下には思いもよらない不思議な空間が広がっていた。
私がウッドから聞いた要点を下記に記すこととする。
【地下1階 : 住居】
①リビング
森にいたロボットが掃除や料理をこなしてくれる家族の一員。TVや蓄音機は、こっちの世界に捨ててあった物を治して使っている。カラーが魚を飼いたいというので水槽をウッドが自作。もちろん、餌やりはカラーが担当。いつもやり忘れてロボットがこっそりあげていたりする。
②お風呂
建設中に偶然吹き出してきた温泉を贅沢に使い、岩風呂を楽しんでいる。光る何かがいつも飛んでいるようなのでライトが必要ないらしい。おかげで更に幻想的な空間に見えた。
③台所
異空間に繋がっている井戸で食材を釣り上げている。割と釣るのにはコツがいるそうで、私は未だに一度も釣れたことがない。私の憶測だが、人間ではないウッドだから釣れるんじゃないだろうか、、、。ちなみに奥にはお手洗いがあった。異世界の生き物も地球の生き物と一緒なようだ。
④ウッドの寝室
本に囲まれた部屋。扉が本のアーチになっているが、もしここの本を読みたくなったらどうするの?とウッドに聞いてみたが、不思議な笑みを浮かべるだけで応えてくれなかった。ちなみにベッドの掛け布団は実は亡くなったピューリの皮だとか。人間の私にはギョッとする話だが、本当に好きで、大切で、悲しかったんだろうな。
⑤カラーの寝室
扉が小さすぎて、私には頭しか入れなかったが、カラフルな色合いが彼女らしい。この地下で一番目が眩しくなる場所。奥にある鏡からこの森を一望できるんだと自慢げに話していた。よくわからないけどこの森の守護精霊みたいなことしてるのかも。
【地下2階 : 作業場】
⑥ウッドの父が残した飛行船
地下2階に降りる階段の踊り場には、とても年期の入った小型の飛行船が浮いている。父が残してくれた本からウッドが作ったものだと言っていたが、一体どんな意味があるのだろう。(追記 : 手をかざし文字に沿って動かすと、うっすら文字が光って起動する。文字の順番を変え手を動かすと、飛行船の色々なシステムが使えるようだ。もちろん、私たち人間には使いこなせるわけがない。)
⑦壊れた階段
踊り場から2階に降りる階段が崩壊しているので梯子から降りるしか方法がない。ウッド曰く何度直しても壊れてしまうとのこと。(後ろにいるヒトカゲの存在が怪しくないか、、?)
⑧ 開かずの扉
建設中に見つかった扉。鍵を入れるところもなく開くわけでもないので、何があるかウッドにもわかっていない。何がいつ出てくるかわからないので仕切りをつけて立ち入り禁止にした。
⑨陶器と異世界のものが混じり合う機械
時間と空間が入り混じるので作動している時は絶対に扉を開けてはならない。
⑩皮を伸ばす機械
ニンゲンの真似をして異世界の生物の皮でモノをつくっているそうだ。今はピューリの皮。
⑪創作のパートナー「クリエ」
ウッドの創作物の手伝いをしてくれるパートナーだそうだ。ウッドが話しかけると口は動かないがこのフロアに呼応するように言葉(のようなもの)が響き渡る。私には何を言っているかわからない。鯨の超音波みたいな、歌みたいな、そんな雰囲気だ。文章では表現しづらい。
⑫不思議な本
三階の本は二階の本とは少し違ったりする。まるで鳥のようにパタパタとフロアを飛んでいたり。
⑬ウッドの鍛冶場
人間と同じ手法での制作も行うらしく、工場で見たことがあるような機器がちらほらあった。
⑭カラーの作業場
ミシンで裁縫もするようで、薬袋やお守りを作ったりするそうだ。ちなみに全く見たこともない生物の標本が飾られている。
⑮家庭菜園
植物を育てていると見せてくれたが、全く見たことがない不思議な植物がここだけでなくあちこちに生えている。
⑯異世界の壺
錬金術に欠かせない壺だそうで、必要であれば薬もつくったりすることもあるんだとか。カラーが基本的に担当しているようだ。
他にもウッドの本に沢山の建造物や便利な家具などの設計図がのっていたので変わった物が至る所に見られる。今後もっと仲良くなったら教えてもらえるだろうかーーー。
06.
???
ニンゲンの貴方にも"何か"が見え始めただろうか?
また新しい何かが現れたらここに記すつもりだ。
異世界に迷いしニンゲンたちへ届けよう。